財産をすべて配偶者に渡したい方へ
― 子どもが了承していても遺言書は必要です ―
「万が一のとき、財産はすべて妻に渡したい」
このようなお気持ちをお持ちの方は非常に多くいらっしゃいます。
たとえば、
-
相続人は 妻と子ども2人
-
財産はすべて妻へ承継させたい
-
すでに子どもにも伝えている
-
子どもたちも了承している
そのため、
「家族で話ができているので遺言は不要」
と言われる方も少なくありません。
しかし、このケースこそ遺言書が必要です。
遺言書がないと相続手続きは止まります
遺言書がない場合、たとえ家族全員が同意していても、財産は自動的に配偶者へ移りません。
必ず必要になるのが 遺産分割協議 です。
遺産分割協議書が必要になる主な手続き
- 預貯金の解約・払戻し
- 不動産の相続登記(名義変更)
- 有価証券の移管
- 車の名義変更
- 出資金・保険金手続き など
これらすべてにおいて、
相続人全員の同意、署名、押印、印鑑証明書が必要です。
相続人1人でも欠けると手続き不能
ここが最大のリスクです。
相続人のうち 1人でも手続きできない事情 があると、相続は進みません。
ケース① 配偶者が認知症になった
よくあるのがこのケースです。
財産を渡したい奥様が、
-
認知症
-
脳梗塞後遺症
-
判断能力低下
となった場合、遺産分割協議に参加できません。
その場合は、
-
成年後見人選任申立て
-
家庭裁判所審判
-
後見
などが必要になり、数か月~1年かかることもあります。
ケース② 子どもが遠方・海外にいる
転勤、海外赴任、国際結婚、音信不通など
署名をもらうだけで数か月かかることもあります。
ケース③ 子どもの配偶者の意向
相続では現実的に、子どもの配偶者とその家族の意見が影響します。
当初は了承していても、
「やはり法定相続分は受け取るべき」
と意見が変わることもあります。
ケース④ 行方不明・連絡不能
住所不明、郵便物を送っても返信がない、連絡を断られる
このような場合は、家庭裁判所手続きとなり、相続人の方にとって大きな負担になります。
遺産分割が進まないと生活に直結
手続きが止まると、配偶者の生活に大きな影響が出ます。
起きやすいトラブル
預金が下ろせない
葬儀の費用が払えない
施設の費用が払えない
固定資産税が払えない
預貯金が少ない場合は、自宅を売却せざるをえなくなったり
、住む場所がなくなったりする事態になるかもしれません。
遺言書があれば遺産分割協議は不要
ここが最大のメリットです。
遺言書があれば、
相続人全員の同意
署名押印
遺産分割協議
などが不要となり、配偶者へ単独で名義変更可能です。※子供には遺留分があります。
遺言のメリット
- 預貯金の解約がスムーズ
- 不動産登記が単独申請可
- 手続き期間短縮
- 精神的負担軽減
配偶者の生活保障として極めて有効です。
「家族仲が良いから大丈夫」は危険
相続は、時間の経過、生活の変化、介護の負担、不動産の問題などが影響します。
これらにより、良好であった関係性が変わることは珍しくありません
当事務所の遺言サポート
このような方はご相談ください
妻にすべて財産を残したい
子どもに負担をかけたくない
相続争いを防ぎたい
手続きを簡単にしたい